FAGAの症状と進行パターン

FAGA(Female Androgenetic Alopecia)は、女性に見られる進行性の薄毛ですが、その症状の現れ方や進行パターンにはいくつかの特徴があります。男性のAGA(男性型脱毛症)が生え際の後退(M字型)や頭頂部の脱毛(O字型)といった局所的な薄毛が特徴であるのに対し、FAGAは頭部全体の髪の毛が均等に薄くなる「びまん性脱毛」が主な症状です。具体的には、以下のような変化が見られることがあります。まず、「髪全体のボリュームダウン」です。以前と比べて髪の毛にハリやコシがなくなり、全体的にペタッとした印象になります。ポニーテールにしたときの毛束が細くなったと感じる方もいます。次に、「分け目が目立つようになる」ことです。特に頭頂部や分け目部分の地肌が透けて見えるようになり、分け目の幅が広がったように感じられます。これは、その部分の髪の毛が細くなったり、本数が減ったりするためです。また、「抜け毛の増加」もFAGAのサインの一つです。シャンプー時やブラッシング時、枕などに付着する抜け毛の量が明らかに増えたと感じる場合は注意が必要です。ただし、1日に50本から100本程度の抜け毛は正常な範囲とされています。「髪質の変化」も挙げられます。太くしっかりとした健康な髪の毛が減り、細くて短い、うぶ毛のような髪の毛(軟毛)が増えてきます。これにより、髪全体の密度が低下し、薄毛感が強まります。FAGAの進行パターンには、いくつかの分類法がありますが、代表的なものにルートヴィヒ分類があります。これは、頭頂部の薄毛の程度によって3段階に分類するもので、ステージが進むほど地肌の露出が広範囲になります。FAGAはゆっくりと進行することが多いため、初期の段階では気づきにくいこともあります。しかし、これらの症状に早期に気づき、適切な対策を始めることが、進行を遅らせ、より良い状態を維持するためには非常に重要です。

カテゴリー: AGA