女性のための薄毛対策法

2022年11月
  • つむじの位置で変わる髪型選び

    AGA

    つむじは、髪の毛が渦を巻くように生えている部分であり、その位置や巻き方、数には個人差があります。このつむじの特性を理解することは、気になるつむじ周りをカバーし、自然でバランスの取れた髪型を選ぶ上で非常に重要です。例えば、つむじが頭頂部の中心にある場合、髪が放射状に広がりやすいため、トップにボリュームを出しやすい反面、髪が細いと地肌が透けやすい傾向があります。この場合、レイヤーを入れて毛流れをコントロールしたり、パーマで根元を立ち上げたりするスタイルが有効です。一方、つむじが後頭部寄りに位置している場合は、前から見たときには比較的目立ちにくいですが、後ろからの視線が気になることがあります。この場合は、後頭部に丸みを持たせるようなカットや、襟足をすっきりとさせたスタイルでバランスを取ると良いでしょう。つむじが左右どちらかに寄っている場合、髪が自然に流れる方向が決まってくるため、その流れに逆らわずに活かすようなアシンメトリーなスタイルや、分け目を工夫したスタイルが馴染みやすいです。無理に流れに逆らうと、スタイリングが難しくなったり、不自然なボリュームが出たりすることがあります。また、つむじが二つ以上ある「ダブルつむじ」や「トリプルつむじ」の方もいます。この場合、髪の生え方が複雑になりやすく、特定の箇所が割れたり、ボリュームが出にくかったりすることがあります。美容師とよく相談し、それぞれのつむじの特性を活かしながら、全体のバランスを整えるカット技術が求められます。例えば、片方のつむじの流れをメインにしつつ、もう一方を自然に馴染ませるような工夫が必要です。自分のつむじの位置や特徴を美容師に正確に伝え、それを踏まえた上で最適な髪型を提案してもらうことが、悩みを解消し、満足のいくスタイルを手に入れるための近道です。鏡で自分のつむじをよく観察し、その特性を理解することから始めてみましょう。

  • ケトコナゾールとAGA(男性型脱毛症)

    薄毛

    ケトコナゾールは主に抗真菌薬として知られていますが、近年、AGA(男性型脱毛症)に対する補助的な効果についても注目が集まっています。AGAは、男性ホルモンの一種であるジヒドロテストステロン(DHT)が毛乳頭細胞に作用し、ヘアサイクルを乱すことで薄毛が進行する疾患です。ケトコナゾールがAGAにどのように関与するのかについては、いくつかのメカニズムが考えられています。一つは、ケトコナゾールが持つ可能性のある「抗アンドロゲン作用」です。アンドロゲンとは男性ホルモンの総称であり、DHTもその一種です。一部の研究では、ケトコナゾールがDHTの生成を抑制したり、毛乳頭細胞におけるDHTの作用を阻害したりする可能性が示唆されています。これにより、AGAの進行を遅らせる効果が期待されるというわけです。もう一つの可能性として、頭皮環境の改善を通じた間接的な効果が挙げられます。AGAの患者さんの中には、脂漏性皮膚炎を併発しているケースも少なくありません。脂漏性皮膚炎は、マラセチア菌という真菌の増殖が関与しており、頭皮の炎症やかゆみ、フケなどを引き起こします。このような頭皮環境の悪化は、髪の健やかな成長を妨げ、AGAの進行を助長する可能性があります。ケトコナゾールはマラセチア菌に対する強い抗菌作用を持つため、ケトコナゾールシャンプーなどを使用することで脂漏性皮膚炎を改善し、頭皮環境を整えることができます。これにより、間接的にAGAの進行抑制や発毛環境の改善に繋がるのではないかと考えられています。ただし、現時点では、ケトコナゾールがAGA治療の主軸となる薬剤として確立されているわけではありません。AGA治療の第一選択薬は、フィナステリドやデュタステリドといった内服薬、ミノキシジル外用薬などです。ケトコナゾールは、これらの標準治療と併用する形で、補助的な役割として検討されることがある、という位置づけです。AGA治療におけるケトコナゾールの使用については、必ず専門医に相談し、適切な指導を受けるようにしましょう。